実来ちゃんの進み具合|家庭教師日記
高校受験対策
中学3年生女子
定期テスト対策[学習の進度]
中間テストに向けて、かなり厳しいプランを矢田は実来ちゃんに出したのですが、その後の実来ちゃんは一体どうなっているでしょう。
とても心配な中、今日授業に行ってきました。
計画表は国語と英語は私が組んでいる通り、きちんとこなせています。
実来ちゃんは学校で英語と国語には特に力を入れていて、発表をすると点数がもらえて通知表にいい影響を与えるので一生懸命頑張っています。
その努力を絶対に無駄にしたくないという気持ちから、国語と英語は一生懸命計画表に遅れを取らないようにしているようです。
では他はどうでしょう。
驚いたことに、理科は私が組んでいる計画表よりも進度がかなり進んでいて、ワークなんてもう残りが4ページになっていました。
あとはしっかり身についているか確認して、間違えたりよくわからないところを補強していくだけです。
数学は学校の進度に追いついてしまったので、今日新しく「変化の割合」を教えて宿題で少し進めるようにしておきました。
しかし、社会が問題です。
「社会は嫌い」「暗記は苦手」という意識の強い実来ちゃんなので、社会がいっこうに進みません。
計画表では既に一通り教科書を読んでいないといけない時期なのに、なんと2ページしか読んでいないのです。
矢田はまたまた実来ちゃんに聞きました。
「やる気はあるの?無いなら無いって早めに言ってね。でないと一人で張り切ってる矢田がばかみたいでしょ?矢田もう今日は帰るね。やる気の無い人の所に授業に来るつもりはないからね。」
少し言いすぎかとも思いましたが、今は甘やかしている時期ではありません。
矢田は本当はこう思っていました。
「よくこれだけこなしたな。社会をはずしても、計画表どおりに殆ど進んでいるし、理科は計画表よりもかなり進んでいるじゃない。よくやった。」
でもそれは言いません。
言うのは中間が終わってからですかね。
「実はこう思ってた。」って。
今は「これくらいしたらいいんだ。」という安心感を与えたくありません。
そして何よりも私を怖いと思ってもらわないといけません。
家庭教師は生徒と教師の間に壁を作ったら、そこで教師としての仕事はこなせません。
一対一の関係ですから、壁は最も作ってはいけないものです。
でもある程度の距離を保って接していかなくてはいけません。
一線を引いてそれよりこちらに来させてはいけません。
仲良くなるだけなら誰でも家庭教師になれますが、教師は生徒によってこの一線をどのくらいの距離にすると一番いいかを見抜くことができないといけません。
この一線を引かなかった場合、生徒は先生と馴れ合いの関係に陥り、成績が上がることなど期待できなくなります。
最近の実来ちゃんは、「宿題をしなくても、先生は許してくれる。」と思っている様子が見て取れます。
矢田がどうして怒るのか、誰のための宿題なのか実来ちゃんに気が付いてもらわないといけません。
決めたことにはまっすぐ進む!!
それが矢田の信念です。
中間テストまであと少し。
実来ちゃんは今が頑張り時だと思います。